治験は、やはりリスクはあった。

 塩崎恭久厚生労働相は25日の衆議院厚生労働委員会で、臨床研究法案に研究対象者の人権規定が盛り込まれなかったことについて、「明示的に人間の尊厳、人権が守られるという表現はない」としつつ、「研究の対象者の尊厳、人権の保護に配慮した同じ趣旨の内容が盛り込まれている」との見解を示した。共産党高橋千鶴子議員の質問に対する答弁。


 高橋議員は、臨床研究の法制化に向けた議論で、かねて被験者の人権保護が前提として指摘されてきたとし、臨床研究法案に被験者の権利規定が盛り込まれなかった理由を質した。

 厚生労働省の神田裕二医政局長は、臨床研究法案の目的に、国民の臨床研究に対する信頼回復を図ることを位置づけているとし、具体的に研究の目的内容について説明、同意を得ることなどを義務づけたほか、研究対象者の権利の保護についても規定していると説明した