韓非子と言えば、一般に権謀術数を説いた
悪徳の書とされているが、それは、あまりに偏屈な見方である。
儒学の考え方が浸透した世の中では、様々な道徳訓で自己装飾することを好みとするようになった日本人が、否定する書物である
韓非子を読もうとしないで、他人の受け売りをしているに過ぎない。
自分からすれば、
韓非子ほど研ぎ澄まされた目で組織の人間関係を冷酷なセオリーを導きだしているものは現代でも中々ないです。
孔子が理想主義だとすればその反対を行ったわけです。彼は人間関係の中に動く利益や欲を直視し、そこから本音を導いた。今の世の中はこれを責める傾向にあるみたいですが彼は非難するのでするのではなく、その本音から出発して政治を考えた。
韓非子を邪道視するのは大衆くらいである。ちょっとしたリーダーならば
韓非子や
マキャベリの方法は当然のことである。
自分が
韓非子を勉強した理由は、
孔子が嫌いだからという単純な理由です。